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RAIDやストレージの設計に関連する用語は、文脈によって微妙に意味が異なることがあるため、整理して理解しておくことは非常に重要です。ここでは、Linuxに接続することを想定して、主要な用語（物理ディスク → RAID → LUN → ボリューム → ファイルシステム → マウントポイント）の流れと、それぞれの用語の意味をわかりやすくまとめます。

用語の整理（RAID／ストレージ設計）

1. 物理ディスク（Physical Disk）

実際のハードディスクやSSDなどのデバイス。ストレージ装置内に複数存在し、RAIDの構成単位となる。

2. RAID（Redundant Array of Independent Disks）

複数の物理ディスクをまとめて、性能向上や冗長性を提供する技術。

例：RAID 0（ストライピング）、RAID 1（ミラーリング）、RAID 5（パリティ付き）など。

RAIDを組んだ結果、論理的な1つのディスク（RAIDボリューム）のように見える。

3. LUN（Logical Unit Number）

ストレージ装置側で作成する論理ディスクの単位。ホストOS（Linuxなど）からはSCSIデバイスとして見える。

ストレージ装置からLinuxに対して提示される「仮想的なディスク」。

LUN = Linuxから見た /dev/sdX デバイスに相当。

1つのRAIDボリュームを1 LUNにすることもあるし、複数LUNに分割することもできる。

4. ボリューム（Volume）

Linux上でLVM（Logical Volume Manager）などを使って作成される、柔軟なサイズ管理が可能な領域。複数の物理ディスクやLUNをまとめて、仮想的な論理ボリュームとして扱える。lvcreate などで作成する　/dev/mapper/volgrp-lvname のような領域。

5. ファイルシステム（File System）

ボリュームに対して mkfs.ext4 などで作成される、データの管理方式。

ext4, xfs, btrfs などの種類があり、用途に応じて選択される。

6. マウントポイント（Mount Point）

ファイルシステムをLinuxのディレクトリ階層に組み込むための接続ポイント。

/mnt/data などにマウントすることで、アプリケーションやユーザが使用可能になる。

用語の関係性（全体の流れ）

[物理ディスク]

↓（RAID構成）

[RAIDボリューム]

↓（ストレージ装置でLUN作成）

[LUN（/dev/sdX）]

↓（LVMで抽象化）

[ボリューム（/dev/mapper/...）]

↓（mkfs）

[ファイルシステム（ext4など）]

↓（mount）

[マウントポイント（/mnt/dataなど）]

補足：ストレージ装置とLinuxの関係

ストレージ装置がFC（Fibre Channel）やiSCSI経由でLinuxにLUNを提示。LinuxがLUNを /dev/sdX デバイスとして認識。その後、LVMやRAIDソフト（mdadm）でまとめることが多い。

まとめ

用語	意味（Linux観点）
物理ディスク	実際のHDD/SSD
RAID	複数の物理ディスクを束ねた論理的なディスク
LUN	ストレージからLinuxに提示される論理ディスク
ボリューム	LVM等で作る柔軟に管理可能なディスク領域
ファイルシステム	ボリューム上に作成されるデータ管理構造
マウントポイント	ファイルシステムをLinuxに組み込むディレクトリ

～皆さまにとって、有意義な時間でありますように～

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4-2-3.用語（RAID,ストレージ設計）