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18/02/2025 1-2-5.PMOの未来とPMTools
18/02/2025 1-2-4.戦略的PMO
18/02/2025 1-2-3.QMSの変遷から学ぶこと
18/02/2025 1-2-2.PMOの役割と誤解
18/02/2025 1-2-1.PMとPMOの違い
06/02/2025 1-1-3.「アジャイル開発」のドキュメント
No date available 5-1-7.「生成AI」の進化(つづき2)
05/02/2025 5-1-6.「生成AI」の進化(つづき1)
05/02/2025 5-1-5.「生成AI」の進化
24/12/2024 5-1-4.AIは道具ではなくパートナー
03/12/2024 4-1-2.Linuxあれこれ
19/12/2024 4-1-1.ITインフラの変遷
04/02/2025 4-2-1.コンピュータの基本構造
19/12/2024 7-1-2.令和の働き方と人事評価の未来
19/12/2024 7-1-1.人材管理の変遷と現代の課題
19/12/2024 6-1-2.AIと倫理について
19/12/2024 6-1-1.倫理感について
24/12/2024 5-1-3.ChatGPTとClaudeの違い
03/12/2024 5-1-2.機械学習と深層学習の違い
03/12/2024 5-1-1.AI(人工知能)とは?
19/12/2024 3-1-2.1990年頃の話(プログラム基本2)
19/12/2024 3-1-1.1990年頃の話(プログラム基本)
19/12/2024 2-1-2.PMToolsについて
19/12/2024 2-1-1.PMToolBoxとは
19/12/2024 1-1-2.初めてのプロジェクト計画書
19/12/2024 1-1-1.知らぬ間にPMになっていた日
1.PM・PJ管理 / 1-1.初めてのPM業務 / 1-1-3.「アジャイル開発」のドキュメント
2025-02-06
「プロジェクト管理」において、各種ドキュメントは、大変重要な役割を持ちます。 主にその目的は「記録」です。
汎用機で動作させていたプログラム、COBOLやFORTRANなどでプログラミングをしていた頃の見積手法として、「〇〇ステップ(今でいう行数)に対して、〇〇万円」という提示の仕方でした。この頃作成されたプログラムは、あとで見直すことを考えていなかったので、担当したプログラマが自分の好きなようにコーディングをしていたのです。その結果、出来上がったプログラムは、「作成した担当者しかわからない/担当者が辞めてしまったので、メンテナンスできない」といった問題が起こり、その結果、動作しているコードを読み解く必要(=ドキュメント化)が出てきました。そのような歴史的背景から、ドキュメントの重要性が認知されてきたわけです。
ウォーターフォール型のプロジェクト管理では様々なドキュメントが作成されます。プロジェクト計画書、要求仕様書、要件定義書、方式設計書、基本設計書、詳細設計書、インタフェース設計書、プログラム設計書、テスト実施計画書/報告書、移行計画書、運用設計書、などなど、本当に多岐にわたります。しかし、ドキュメントがあるが故に、関係者との認識のズレを起さず、精度の高い情報共有が実現できるわけです。
しかし、ドキュメントを正確にまとめて認識合わせをすることばかりに重点を置いてしまったために、その工数と期間が、本当に必要なものなのか・・という疑問がでてきました。 また開発環境、開発コードの進化も後押しして「ドキュメントを作成する時間があるなら、さっさと動作するソフトウェアを作成して、お客様のレビューを受けた方が良い」 という考えが広がり、そのような背景から、「アジャイル開発」が生まれました。
「アジャイル開発の12の原則」の中に、「動作するソフトウェアを最優先にする(最も重要なのは、書類や計画ではなく、動作するソフトウェアであるという原則)」があります。このために、「ドキュメントや計画を立てることよりも、動作するソフトウェアの開発を優先するのだ」という考え方が広がっています。
この考え方は、たしかに正しいですが、だからといって、「ドキュメントを作成しなくてもよい」や「計画を立てなくてもよい」というわけではありません。この点を誤解している方が、大変多いのです。もし、ドキュメントを作成せず、計画も立てずに、コーディングばかりを続けていたら、それは先祖がえりと同じで、「作成した本人しかメンテナンスできない」という事態が起こります。
ではなぜ、アジャイルでは「動作するソフトウェアを最優先にする」という原則を入れたのでしょうか? それは、「お客様の要求が日々変化する/時代の変化が激しく、そのスピードに遅れないようにするために、要求を変えていく必要がある」という時代の背景から、「動作するソフトウェアを作成して、それを使って(ドキュメントで認識合わせをする代わりに)お客様と認識合わせをする」 のが本当の狙いなのだろうと、私は理解しています。
ドキュメントを使うにしても、動作するソフトウェアを使うにしても、やりたいことは、お客様の要求に沿ったものを作成するための、コミュニケーション手段のことをいっているだけではないかと・・。
今の開発環境や開発フレームワークは、本当に様々なものが世に出ています。技術の進歩は本当に目覚ましく、それらを使うことによって、これまで高度な専門知識と高い技術スキルを必要としていた開発が、 比較的簡単に時間をかけずに実現できるようになってきました。 それは素晴らしいことだと思いますし、これからますます「アジャイル開発」のような手法を取り入れることになるだろうと思います。しかし、ドキュメントの作成や計画が軽視されるようでは、本末転倒なのです。
「アジャイル開発」のドキュメント、例えば、環境定義書や、プログラム設計書 など、このようなドキュメントをどのタイミングで、どのようにまとめるのが良いのか、しかも、時間をかけないで・・・。 これが、プロジェクトマネージャーに求められているスキルだと思います。
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