Itck-YPMC

　PMO（プロジェクト・マネジメント・オフィス）は、プロジェクトの成功を支える重要な存在ですが、その役割について誤解されることも多いです。特に、日本の企業ではPMOを単なる管理部門と見なしたり、PMの補佐役と捉えたりするケースが見られます。ここでは、よくある4つの誤解と、PMOの本来の役割について、紹介してみたいと思います。

誤解1: PMOは単なる管理部門である（←・・・ではありません）

　「PMOは進捗管理や報告業務をするだけの部門」と思われがちですが、実際にはもっと幅広い役割を担っています。PMOの本来の目的は、プロジェクト全体を可視化し、標準化やリスク管理を通じて成功率を高めることです。単なる管理業務にとどまらず、組織全体のプロジェクト運営をよりスムーズにする役割が求められます。

誤解2: PMOはPM（プロジェクトマネージャー）の補佐役である（←・・・ではありません）

「PMの下にPMOがある」という考え方も誤解の一つです。特に大規模プロジェクトでは、異なる要素ごとにPMが存在するため、一人のPMの補佐としてPMOを配置するのは適切ではありません。PMOは、プロジェクト全体を横断的に管理し、プロジェクトマネジメントのフレームワークを提供する役割を果たします。PMを直接支援するのではなく、プロジェクト全体の品質向上を目指す存在です。

誤解3: PMOはプロジェクトチーム内に配置されるもの（←・・・ではありません）

プロジェクトチームの一部としてPMOを設置すると、本来の役割が曖昧になりがちです。この場合、PMOが個々のプロジェクトに埋もれてしまい、PMの立場がプロジェクトオーナー的なものへと変化してしまうこともあります。PMOは、特定のプロジェクトではなく、複数のプロジェクトを横断的に支援する役割を担うべきです。そのため、特定のプロジェクト内に組み込むのではなく、より広い視点でプロジェクト全体を支援する位置づけが理想的です。

誤解4: "●●PMO"という組織は本来のPMOの役割と異なる（←・・・「支援」ではありません）

「業務PMO」や「システムPMO」など、特定の領域にPMOを設置するケースもあります。しかし、その役割が本来のPMOの目的とズレてしまうと、単なる業務支援部門になってしまうリスクがあります。PMOの本質は、プロジェクト管理のガバナンスを強化し、組織全体のプロジェクトマネジメントの成熟度を高めることです。PMOを設置する際は、その目的を明確にし、本来の機能を損なわないように注意が必要です。

まとめ

PMOは、単なる管理部門ではなく、プロジェクトの可視化を推進し、標準化やリスク管理を担う存在です。PMの補佐としてではなく、横断的な役割を持たせることで、その効果を最大限に発揮できます。誤った理解のもとでPMOを設置すると、その本来の機能が十分に活かされません。正しくPMOを活用することで、組織のプロジェクト成功率を大幅に向上させることができるはずです。

～皆さまにとって、有意義な時間でありますように～

プロジェクト・プロジェクトマネジメント学び舎プロジェクト・
プロジェクトマネジメント学び舎

ブログ

1-2-2.PMOの役割と誤解

誤解1: PMOは単なる管理部門である（←・・・ではありません）

誤解2: PMOはPM（プロジェクトマネージャー）の補佐役である（←・・・ではありません）

誤解3: PMOはプロジェクトチーム内に配置されるもの（←・・・ではありません）

誤解4: "●●PMO"という組織は本来のPMOの役割と異なる（←・・・「支援」ではありません）

まとめ

お問い合わせ先